
2026年1月27日
アニコム先進医療研究所株式会社(代表取締役社長 堀江 亮、以下 アニコム先進医療研究所)は、日本獣医生命科学大学との共同研究により、ネコの肥大型心筋症(HCM)に関する新たな遺伝的知見を、第168回日本獣医学会学術集会にて発表しました。本研究は、アニコムのペット保険データを用いた解析と、大学における臨床診療サンプルの解析を組み合わせて実施したものであり、HCMとの関連が示唆される新規の遺伝子変異(FKTN c.G1433A)を報告した点が評価され、学術集会優秀発表賞を受賞しました。
肥大型心筋症(HCM)は、ネコにおいて最も一般的な心疾患の一つであり、突然死の原因となることもある重要な疾患です。これまで、心筋サルコメア関連遺伝子を中心に原因遺伝子の研究が進められてきましたが、既知の遺伝子変異を持たない症例も多く、発症に関与する遺伝的要因の全容は十分に解明されていませんでした。
本研究では、ヒトにおいて心疾患との関連が報告されている遺伝子群に着目し、ネコにおける相同遺伝子を対象として解析を行いました。アニコム損害保険株式会社が保有するペット保険契約データを基にした解析と、日本獣医生命科学大学における臨床診断サンプルの解析を組み合わせることで、ネコHCMとの関連が示唆される新規の遺伝子変異を同定しました。
当該変異は、保険請求情報との関連解析において有意な差が認められ、臨床診断症例においても同様の傾向が確認されました。これらの結果から、本変異がネコHCMの発症リスクに関与する可能性が示唆されます。
今後は、さらなる症例の蓄積や解析を通じて、疾患理解の深化を目指していきます。